2015年12月21日月曜日

2015読んだ本まとめandベスト

移動図書館管理人兼紙芝居師のどいけんです。

さて、今年もあと10日という事で、個人的に毎年やっている1年の本まとめとベスト選びを勝手に晒します。 

■2015読んだ本 
【フィクション】 
1.『古事記』池澤夏樹 
2.『樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外』川上未映子訳(たけくらべ) 
3.『火花』又吉直樹 
4.『ファイト・クラブ』チャック・パラニューク 
5.『ストーナー』ジョン・ウィリアムズ 
6.『なんとなくクリスタル』田中康夫 
7.『私の恋人』上田岳宏 
8.『終の住処』磯崎憲一郎 
9.『愛と人生』滝口悠生 
10.『点と線』松本清張 
11.『ゼロの焦点』松本清張 
12.『けものみち』松本清張 
13.『鳳仙花』中上健次 
14.『百物語』杉浦日向子 
15.『黄昏のボードビル(ウェルカム上海)』斎藤憐 
16.『怪しい来客簿』色川武大 
17.『岡本綺堂(ちくま日本文学32)』岡本綺堂 

【ノンフィクション・エッセイ】 
18.『絶歌』元少年A 
19.『壇蜜日記』壇蜜 
20.『東京百景』又吉直樹 
21.『本と怠け者』萩原魚雷 
22.『遠い昨日、近い昔』森村誠一 
23.『天国は水割りの味がする』都築響一 
24.『断片的なものの社会学』岸政彦 
25.『生きていく民俗』宮本常一 
26.『黄金町マリア』八木澤高明 
27.『森の思想』(一部)南方熊楠 中沢新一編 

【芸能】 
28.『「今夜は最高」な日々』高平哲郎 
29.『銀座の学校・新宿の授業』高平哲郎 
30『タモリ論』樋口毅宏 
31.『タモリと戦後日本』近藤正高 
32.『タモリ 芸能史上、永遠に謎の人物(文藝別冊/KAWADE夢ムック)』 
33.『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か』戸部田誠 
34.『タモリ伝 』片田直久 
35.『タモリ読本(洋泉社MOOK)』 
36.『これでいいのだ 赤塚不二夫自叙伝』赤塚不二夫 
37.『これでいいのだ 赤塚不二夫対談集』赤塚不二夫 
38.『喜劇の殿様 益田太郎冠者伝』高野正雄 
39.『日本の放浪芸』小沢昭一 
40.『写真集 昭和の肖像<芸>』小沢昭一 
41.『色川武大・阿佐田哲也エッセイズ<2>芸能』色川武大 

【落語】 
42.『現代落語論』立川談志 
43.『最後の落語論』立川談志 
44.『談志が遺した落語論』立川談志 
45.『談志 まくらコレクション』立川談志 
46.『努力とは馬鹿に与えた夢である』立川談志 
47.『談志百選』立川談志 
48.『遺稿』立川談志 
49.『立川談志自伝狂気ありて』立川談志 
50.『新釈落語噺』立川談志 
51.『立川談志 落語の革命家(文藝別冊/KAWADE夢ムック)』 
52.『家元を笑わせろ』立川談志 
53.『ザッツ・ア・プレンティ』松岡弓子 
54.『赤めだか』立川談春 
55.『古今往来』立川談春 
56.『談志のことば』立川志らく 
57.『落語名人芸 「ネタ」の裏側』立川志らく 
58.『銀座噺 志らく百点』立川志らく 
59.『風流らくご問答』立川志の輔・玄侑宗久 
60.『世の中ついでに生きてたい』古今亭志ん朝 
61.『古今亭志ん朝 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)』 
62.『ま・く・ら』柳家小三治 
63.『志ん生藝談』古今亭志ん生 
64.『文楽の落語藝談 長生きするのも藝のうち』桂文楽 
65.『八代目桂文楽 古典落語の神髄「黒門町の師匠」文藝別冊/KAWADE夢ムック)』 
66.『こんな噺家はもう出ませんな』京須偕充 
67.『志ん朝の走馬灯』京須偕充 

【ビジネス】 
68.『ゼロ・トゥ・ワン』ピーター・ティール 
69.『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン 
70.『How Google Works』エリック・シュミット他 
71.『デザインコンサルタントの仕事術』ルーク・ウィリアムス他 


■総評 
全71冊、ジャンル分けはかなり適当。
あと、出版社とか書くのがしんどくて諦めました、すんません。
もっと読んでる筈だけど、思い出せないとかつまみ読みしてるとか途中のとか抜いたら、こんなもん。 
こうやって見ると落語とタモリで半数近くと、偏りがヒドいですね。 

今年は1人の時間が長かったし、他にも色々吸収したんだけど、テレビとかYouTubeとかCDとか、本とマッピング出来ないインプットが結構ありました。 

落語はやっぱり落語だし、タモリは動画か音声だし、稲川淳二も音声だし。 
吉原とかエロ系もここに載ってないインプットがけっこうあるけど、
映画とかサイトとか本も関連箇所だけ漁る感じだったのであんまり出てないですね。

で、中身にざっと触れていくと、 

フィクションは去年の暮れから、池澤夏樹編纂の日本文学全集が刊行され始めたのもあり、それ関連が2冊入ってる。『古事記』は紙芝居用に読んだ(紙芝居は結局ボツったけど)、たけくらべは未映子ちゃんの現代語訳だったから。 

文学界で又吉の『火花』を読んで、芥川賞取るかどうかもってのを気にして最近の作家を幾つか読んだのも形跡がある。上田岳弘とか滝口悠生とかはその流れ。

あと、ハヤカワも今年70周年記念とかで新版が幾つも刊行されていて、『ファイト・クラブ』はその関連。 

『鳳仙花』を嚆矢に、暮れは中上健次をガツガツ読んでそっからフォークナー、ガルシア=マルケスと土臭い南北アメリカ大陸に想いを馳せていこうかなと思ってたけど、松本清張が結構面白いのと読みやすいのとでそっちに流れてしまい頓挫中、というのが今の感じ。 

ノンフィクションは『黄金町マリア』、『天国は水割りの味がする』、『断片的なものの社会学』がスゲェ良かった。 
この三冊はどれも強引に読ませたいレベル。 
ただ『黄金町マリア』は内容が内容だから、復刊されたけど早いとこ買わないとまた絶版になりそう。うちの近くの文教堂からも瞬殺で回収されてたし。 

芸能と落語、すなわちタモリと立川談志は今年ハマったものの色を最も表してる。

ビジネスはまぁ、もうちょい読んだ筈だけど、面白いやつ以外売っちゃったし覚えてないから判る分だけ、「一応流行りのものも多少読んでますよ」って感じで。
『ゼロ・トゥ・ワン』が一番面白かった。 

■ベスト 
さて、ベスト選び。

1.『努力とは馬鹿に与えた夢である』立川談志 


2.『ファイト・クラブ』チャック・パラニューク 


3.『断片的なものの社会学』岸政彦 


3.『天国は水割りの味がする』都築響一  


3.『黄金町マリア』八木澤高明 


6.『ストーナー』 ジョン・ウィリアムズ


こんな感じかな、結局1位はかなり主観的な想いに引っ張られて談志になっちゃった。

まあ、ただ談志は落語だけでなく、その哲学、そして昭和の芸能・エンタメ史を見尽くして、体現してきたことが、今年色々読み漁り、落語を聴き漁って判った。
好き嫌いが物凄く分かれる人ではあるけれど、落語史にも残るでしょうこの人はと思っている。

その読み漁りの中で1位にした本は、落語論でも何でもないんだけど、談志が20世紀を振り返った内容の、強烈に刺さった短文があるから1位。
図書館で借りて読んで、それを手元に置いておきたいから買ったし。そういう自分の感傷的な本です、この1冊に関しては。

2位の『ファイト・クラブ』、これは映画になったのでみんな知っているとは思うんだけど、原作がこんなにいいと思わなかった。
正面切ってこんなにブッ刺してくる小説だとは思わなんだ。解説もいいし。

あと、優柔不断で3位が多いけど、少なからず自分に刺さってきて影響を与えた本で線引きすると、ここまでは落とせない感じ。総評でも書いたけど、談志は主観的に、ほかはベスト3まではどれも強引に読ませたい。

ベストに選出したやつは、別途まとめてもう少し細かい書評を書きます。

さて、今年もまだ本読んですけど、来年もまた、沢山いい本読みたいな。
毎年これ位は書きたい事があるといいんだけどな。 

あと、本以外も振り返ってると、今年は全然映画見てないし美術館も行ってないのにちょっと愕然。来年はもっとその辺頑張ります。

それでは、どいけんでした。 

【関連する記事はこれ!!】
・同じく2015年のまとめ記事です。 → 2015紙芝居まとめ
・『ストーナー』の記事       → 書評:ジョン・ウィリアムズ『STONER』
おしまい 

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